2022/11/18 11:11

材木屋のモノづくり「KAZUOモクザイ」です。

木の価値をデザインし、木の尊さを提供するモノづくりに日々チャレンジをしております。

今回は立て看板にデザインを落とし込む新手法「レーザー彫刻印字オプション」のご紹介を致します。



天然木ならではの味を楽しんで頂けるオリジナル立て看板のセミオーダー用オプションサービス。


ブランドロゴやショップロゴ、それを含めた「OPEN」表記や料金表などの案内のデザインをお客さまにご準備頂き、立て看板上に表現するサービスはこれまでに塗料を使ったオリジナルのペイント手法のみでございました。

当店では国の制作である「ものづくり補助金」の採択を得ることができ、この度新しくレーザー加工機を導入することができました。

レーザー加工機の導入により、レーザー彫刻技術を用い、立て看板上に印字をする手法を開発、販売することができるようになったというわけです。


立て看板のサインボード面を電動サンダーでツルツルになるまで磨き下処理を行い、レーザー加工機にて確定したデザインデータをサイン面に出力しレーザー彫刻を致します。
サイン面の木材にレーザーを照射する立体加工となり、非照射部と照射部のコントラストでデザインを表現致します。


人工塗料など一切使用しない為、木の尊さを最大限に表現したサインとなります。
制作後しばらくは杉を焼いた匂いがふんわりと香ります。



カラーの概念がありませんので、多彩なカラーで作られたロゴなどのデザインは単色形式に変換したデザインに編集する必要があります。

水彩画やグラデーションで表現されたデザインは塗りつぶしに変換することになります。

既存の印字サービス「ペイント印字オプション」では、デザインの形状に沿った型抜きのシートを作成し、サイン面に貼り付け手作業にてペイントを施すという手法の為、1mm以下の細かい線や複雑な図形には対応ができませんでした。

「レーザー彫刻印字オプション」では完全なデジタルでの作業となり、データさえあれば繊細なデザインや精密な線、図形などを完全な形で再現することが可能です。




当店の立て看板をはじめとする木製品は国産材、主に九州産の杉材や長崎県産材である桧を原材料としております。


日本国内で植林される木には他の国にはない特徴があるのをご存知ですか?


それは日本特有の四季によって発生する、木目の美しさがあることです。


木目とは、木の成長過程によって生じる模様のことです。木の種類や切る位置によって様々な木目が楽しめます。

特徴的な木目には高値がつく場合もあるんです。

木目のうち厚みがあって色が薄い部部分を「夏目」、厚みがなく色が濃い部分を「冬目」と呼びます。

春から夏にかけては木の生長が早いのに対し、秋から冬にかけては生長が遅いことを示しています。

木は季節ごとに異なるスピードで生長するので、年輪が生まれるのです。

夏目と冬目の数を数えれば、樹齢を知ることができます。


日本には四季があり、年中暑かったり寒かったりする外国の樹木とは異なり夏目と冬目の違いが顕著に現れるわけです。

夏目は生長スピードが早く木繊維が詰まっていないので柔らかく、冬目が生長スピードが遅いので木繊維が詰まっていて硬いという特徴があります。




前置きが長くなりましたが、何をお伝えしたいかというと、レーザー彫刻を施した際にこの硬さの違いによって彫刻深度が変わってくるのです。

レーザー照射部分の焦げた色の違い(コントラスト)でデザインを表現しますので、夏目と冬目では色の違いが発生します。

当店の製品は同じ木目や木色が同じものは二度とありません。

夏目が多く冬目があまりない部材や逆に冬目ばかりの部材が混在し、木個体が違えば同じ夏目でも色が違うものが混在します。


レーザー彫刻印字のクオリティやサインとしての見やすさといったものが木素材の品質に影響されること、その不規則で不均一な素材である木であるからこその「味」であることをご理解を頂き、世界に二つと同じものはない特別なものとして愛着を持ってお使いを頂ければ幸いです。


天然木の味をより活かしたサインを作ることができる「レーザー彫刻印字オプション」。

立て看板の各種モデル、壁掛けタイプのサインボード、卓上ポップとして使える卓上サインなど当店の木製品全てに対応が可能です。

お好みの木製品にこだわりのロゴやデザインを落とし込んだ自分だけの特別な製品を作ってみませんか?


KAZUOモクザイは「材木屋のモノづくり」に日々チャレンジしております。

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